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2016.01.18

機械設備の評価とIoT

IoTという言葉をご存知でしょうか?

IoT(Internet of Things:インターネットオブシングス)とは「モノのインターネット」、つまりコンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり、相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うことをいいます。

例えば、自動車の位置情報をリアルタイムに集約して渋滞情報を配信するシステムや、人間の検針員に代わって電力メーターが電力会社と通信して電力使用量を申告するスマートメーター、大型の機械などにセンサーと通信機能を内蔵して稼働状況や故障箇所、交換が必要な部品などを製造元がリアルタイムに把握できるシステムなどが考案されています。

先日の日経新聞で、建設機械大手のコマツが、地形計測システムを搭載した油圧ショベルを開発し、慢性的な人手不足にあえぐ国内の土木建設現場の改革に挑んでいる記事が掲載されました。その記事によりますと、油圧ショベルに備え付けられたカメラで撮影された画像データがクラウドに送信され、1分もたたないうちに3次元データに加工されます。また、上空にはドローンが飛んでおり、十数分飛ぶ間に数百万カ所のポイントを測量し、わずか1日で現場の詳細な3次元データが完成します。

これにより、日々変化する現場の状況を反映した3次元データをもとに自動走行する建機が掘削などの土木工事を行います。クラウド上で管理する進捗状況はパソコンやスマートフォンで随時確認できるため、急な設計変更などにも迅速に対応できます。必要な土の量がどのくらいになるか、ダンプトラックの手配はどうすればいいかがすぐにわかり、建設現場の工程管理が工場と同じように簡単にできるようになります。このシステムを導入した現場では工期の短縮や人出の削減などで費用を2~3割削減する効果があったそうです。

技術革新の著しい機械設備の場合は、物理的にはまだまだ使用可能な状態であるにも関わらず、機能的陳腐化により経済価値が大きく下がるケースは珍しくありません。IoTによる機械設備の技術革新は、産業革命に匹敵するほどのインパクトがあるとも言われております。我々評価人は常に最新の機械設備の動向に関する情報を収集整理し、日々の業務にフィードバックするよう努めております。

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